撃墜王は生きている!

井上和彦

撃墜王。かつての日本軍にはこう呼ばれる英雄たちがいた。零戦や飛燕といった戦闘機を駆り、次々と敵機を撃ち墜していった彼らは、当時子供たちの憧れだった。しかし、戦後その称号はいつしか死語となっていった。日本を占領統治したGH … 続きを読む

大東亜戦争で日本はいかに世界を変えたか

加瀬英明

1919年、パリにおいて第一次大戦のベルサイユ講和会議が開催された。国際連盟憲章が起草された際、日本全権団が人種平等の原則を盛り込むように提案したにもかかわらず、アメリカ、イギリス、フランス、オランダなどの植民地諸国によ … 続きを読む

生きて帰ってきた男――ある日本兵の戦争と戦後

小熊英二

1944年11月、小熊謙二は、陸軍二等兵として入営のため野戦重砲兵大八連隊の兵舎に出頭。そこで世話役の古参兵から「お前たちは満州行きだ」と告げられる。謙二らは軍用列車、輸送船を乗り継ぎ、12月下旬に牡丹江に駐屯していた電 … 続きを読む

アメリカの戦争責任

竹田恒泰

「東京では家はもちろん、犬コロまでB-29で、軍需工場でもないところまで非戦闘員を爆撃したではないか。広島と長崎には原爆を落とした。これは一体どうしたことだね。世界の道義に訴えて世論を喚起すべき性質のものであろう。トルー … 続きを読む

続・竹林はるか遠く―兄と姉とヨーコの戦後物語

ヨーコ・カワシマ・ワトキンズ

終戦直後の混乱期、朝鮮の羅南(現在の北朝鮮清津市)にて裕福な暮らしをしていた川嶋家は、南下してくるソ連軍の襲撃から逃れるため、日本本土を目指した。本作の主人公である擁子は、母と姉の好とともに貨物列車で朝鮮関東南部の釜山ま … 続きを読む

経済で読み解く大東亜戦争

上念 司

現在の日本の歴史教育において、大東亜戦争は単純に負の歴史として非難こそされど、「なぜ戦争に突き進んでいったのか」、その本当の理由が教えられることはない。その当時の国際関係を追うだけでは十分ではなく、ある政策の背後にあった … 続きを読む

欲望のすすめ

古谷経衡

ここ最近、日本人が「無私」「無欲」であることがことさらに美化され、肯定される風潮が目立っている。物体や物質を「所有しないこと」を“善”とし、「欲望」を発露させ解放することを“悪”とするような風潮である。それを象徴した言葉 … 続きを読む

敵兵を救助せよ! 駆逐艦「雷」工藤艦長と海の武士道

惠隆之介

1942年2月27日から3月1日にかけて、ジャワ島北方のスラバヤ沖で日本艦隊と英米蘭の連合国艦隊との間で行われた「スラバヤ沖海戦」。2月15日のシンガポール陥落を受け、英重巡「エクゼター」と随伴駆逐艦「エンカウンター」を … 続きを読む

海上護衛戦

大井 篤

日本はなぜ大東亜戦争に敗北したのかについては、『失敗の本質―日本軍の組織論的研究』をはじめ、これまで数多くの書籍で検証が加えられてきた。その中で、一貫して指摘されていることは「兵站を疎かにしたこと」「戦力の逐次投入に徹し … 続きを読む

大間違いの太平洋戦争

倉山 満

著者の倉山満氏が冒頭で語っているように、本書は太平洋戦争という呼称の誤りこそ指摘するが、そのものを論じてはいない。満洲事変から大東亜戦争(俗に言う太平洋戦争)に至る史観でよくありがちな「欧米の持てる国々に取り囲まれた日本 … 続きを読む