誰も語れなかった沖縄の真実 ――新・沖縄ノート

惠隆之介

沖縄は本土から米軍基地を押しつけられ忍従を強いられている、沖縄は広大な土地を無理やり収奪されている、沖縄は旧日本軍によって集団自決を迫られた悲劇の歴史がある、そして沖縄は琉球王国の時代を懐古し独立したいという願望を持っている――。

こうした我々ヤマトンチュ(本土人)が沖縄に対して抱きがちなイメージは、沖縄タイムスと琉球新報をはじめとする地元左翼紙の偏向報道、沖教祖による歪んだ青少年教育、本土からの社会共産系過激派、そしていまだ沖縄を自国領であると信じて疑わない中国の謀略によって醸成されたものであると、地元出身識者の惠隆之介氏が喝破する。

実際、沖縄県民、特に地権者は米軍基地の存在をそれほど疎ましく思ってはいないという。基地内における雇用はもちろん、戦後の混乱で乱立した地権者が得る土地使用料はすでに欠かせない収入源となっている。そうした事情の元、キャンプ・シュワブとキャンプ・ハンセンは寒村から熱烈な誘致活動が繰り広げられた結果、設置された。県民感情としても、反米意識は本土人が思うほど強いものではなく、基地移転をめぐっては慰留合戦が起こったという。

ただ、こうした事実はマスコミを通して表に出て来ることはない。マスコミが報じるのは、地元民や中国人・韓国人が起こす確率よりはるかに低い米兵による婦女暴行事件や、数ある地権者のうちたったひとりが返還を求めた事例をすべての地権者の総意であるとした象の檻事件など、明らかに日米関係の離間を狙ったものである。

こうした空気の醸成を許してしまったのは、ひとえに沖縄人の「甘え」にあると惠氏は指摘する。琉球王国時代の地割制(一箇所の土地ではなく他所を転々と耕作する制度)により惰性が芽生えた彼らは、廃藩置県後の腐敗した県政を経て、終戦後、米軍から大量の援助物資を得ると復興途上の本土に闇で流し大儲け。祖国復帰後は米軍基地を釣り針にして中央から補助金をせしめる。南国人らしさというか、危機管理意識の欠如が顕著であるのだ。

もちろんすべての沖縄県民がゴネ得体質というわけではないし、左翼思想に染まっているわけでもない。だが、仲井真沖縄県知事がゴネればゴネるほど喜ぶ国あることを忘れてはいけない(彼は中国帰化人であることを誇りに思っているらしい)。もし沖縄が独立し再び中国の冊封体制下に入ってしまったら、日本の安全保障はズタズタに引き裂かれる。


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