尖閣を獲りに来る中国海軍の実力: 自衛隊はいかに立ち向かうか

川村純彦

軍拡著しい中国海軍にスポットを当て、近い将来起こるであろう尖閣諸島有事をシミュレート。元自衛隊高級幹部である著者が、中国海軍と海上自衛隊の実力を詳らかにしながら彼我の戦力を徹底分析する。

結論から言えば、中国海軍は海上自衛隊の敵ではない。たとえ膨大な軍事費、圧倒的な物量で戦力を拡大しようと、性能・練度・士気ともに海自には歯が立たない。海戦のカギを握る潜水艦は100%海自に捕捉されているし、最近就航した中古空母「遼寧」に至っては戦闘機が発着鑑できないという代物で作戦能力はゼロに等しい。つまり、来たるべき尖閣諸島争奪戦で日本は中国に圧勝できる(当然ながら、交戦に関して憲法や売国政治家の縛りも考慮しなければならないが)。

だが、警戒すべきは中国の「戦略」である(戦術ではなく)。中国は小笠原諸島―サイパンにまがたる第二列島線まで進出し太平洋をアメリカと分割統治するという悲願のもと、尖閣諸島だけでなく台湾、沖縄を支配下に置こうとあれこれ画策している。目下の狙いは日米同盟を瓦解させることにあり、子飼いの反日左翼分子を沖縄の地元民に紛れ込ませ、オスプレイ配備反対、在日米軍撤退運動などを繰り広げ世論を中国寄りに傾かせている。敵は外より内にいると考えなければならない。


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