暗号解読

サイモン・シン

「極秘指令をいかに安全に味方に届けるか」。戦争、外交、はてはロマンスに至るまで、人類永遠の課題と言っても過言ではない暗号にまつわるエピソードを克明に綴ったドキュメント。上巻では原始的な換字方式による通信からドイツ軍のエニグマに象徴される軍事暗号、下巻ではヒエログリフや線文字Bといった古代文字、そして現代のオンラインセキュリティなどが取り上げられている。

ベストセラーになった作品なのでご存じの方もいると思う。超文系の僕は数字や物理が出てくると(たとえ平易に説明されていても)たちまち閉口してしまうのだが、どんなに強力な暗号を作り出してもいずれ解読されてしまうという繰り返しは、まるで超一級サスペンス映画を見ているようで好奇心が大いに刺激された。腰を据えてじっくりと読書に浸ってみたいという方は是非手にとってもらいたい。


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