フジテレビデモに行ってみた! -大手マスコミが一切報道できなかったネトデモの全記録

古谷ツネヒラ

僕が生まれて初めて参加したデモが、昨年8月に行われたこのフジテレビ抗議デモだった。1万人を超す大動員に度肝を抜かれたのはもちろんのこと、その1万人以上が整然と隊伍を組み、統制の取れた行進で粛然と抗議の声をあげる姿には、中にいた僕でさえも感激してしまった。これまでデモと言えば、古くは安保闘争、最近では中国・韓国の暴力と破壊を伴う反日デモしか知らなかった僕にとって、この体験は大きすぎる衝撃だった。デモ終了後、まったく見も知らぬ数十人の参加者と一緒になって合唱した君が代が、これほどまでに気高く尊く、そしてもっとも身近であるべきものであったことに気づき、熱くなった目頭を気恥ずかしげに押さえていたことを昨日のように覚えている。

こうした僕らのことをネット右翼(いわゆるネトウヨ)、エセ国士、または排外主義者、レイシストと呼ぶ向きがある。2ちゃんねらーによる祭りだとか、引きこもりがちな社会の底辺による一時的な鬱憤晴らしと掃き捨てる人々もいる。だが本当にそうだろうか。フジテレビデモに先立つNHKデモ、尖閣デモは、明らかに国益を損なう態度を示した売国勢力に対して、ごくごく一般の日本人が義憤を露に「祖国を守る」という高潔な意識に基づいて行動を起こしたという立派な行動原理があった(このあたり、お小遣いをもらえる左翼デモの参加者のモチベーションとは明確に一線を画している)。フジテレビデモも、きっかけこそ韓流偏重放送にあったが、その根底には「自社のコンテンツを守るため報道“しない”自由を貫き、国民の共有財産である電波を乱用する」大マスコミに対する怒りがあったのだ。

あれから1年が経とうとしている現在でもフジテレビ抗議デモは定期的に行われ、また反民主党や反TPP、排韓、花王製品不買、生活保護不正受給関連などの保守系デモが毎週のように行われている。つい最近まで、日本でこうしたデモが頻発するなどとは考えられなかったのではないだろうか。それほどまでにおとなしく平穏だった日本人が立ち上がって行動を起こし、大衆の前で主張することを始めたのだ。これが一過性のムーブメントではないことは明らかであり、こうした国民の声を報道しないマスコミ、そして無視し続ける政府がある限り、これからもインターネット発の保守系デモは継続していくことだろう。


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