政府はこうして国民を騙す

長谷川幸洋

東京新聞論説副主幹にして攻めのジャーナリスト長谷川幸洋氏が、霞ヶ関を取り巻く「既得権益」という名の暗霧を一刀両断する。記者クラブに代表される官僚からのプロパガンダ強要は、マスコミはもちろん、永田町にも根深く蔓延し、すでに振り払うことが不可能なほどに染み込んでしまっている。

その象徴的出来事とも言える東日本大震災後の東電処理を巡る一連のやりくりでは、官僚はこれまで天下りの温床であった東電という甘い蜜をひたすら擁護する対応ばかりが目立った。「痛みを分かち合う」という美名のもとでの国民負担。これこそすなわち、官僚(特に経産省)自らの安定を図るためだけの亡国政策にすぎなかった。

ほかにも、虚偽の証拠を捏造するまでに落ちぶれた検察、それに組みする政府やマスコミなどを次々と喝破する。こうした長谷川氏の姿勢に全面的に賛同できるわけではないが、本来ジャーナリスト全員が持ち合わせているべき鉄のごとき意志は喝采に値するし、お上が垂れ流す大本営発表だけに盲従している自称ジャーナリストには大いに猛省してもらいたいと感じた。


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